クリニックでは、診療中や窓口対応中でも電話が鳴り続けることがあります。
たとえば、
- 予約の問い合わせ
- 予約変更・キャンセル
- 診療時間の確認
- アクセスや駐車場の確認
- 健診や予防接種の問い合わせ
- 業者からの営業電話
- 関係機関からの連絡
など、電話の内容はさまざまです。
一方で、受付スタッフが少人数のクリニックでは、窓口対応や会計、患者対応をしながら電話にも出なければならず、業務負担が大きくなりやすいのが現実です。診察中に何度も電話対応が入ることで、受付業務が中断され、患者対応の質にも影響することがあります。
そこで検討したいのが、クリニックの電話一次対応を自動化する方法です。
具体的には、
診察・窓口対応中に電話が鳴る
→ IVRで振り分け
→ AIが名前・用件を確認
→ 文字起こし
→ 緊急性がある電話だけ人へ
という流れを作ることで、すべての電話にその場で人が出る必要を減らせます。
この記事では、クリニックの電話一次対応を自動化する考え方、具体的な流れ、導入メリット、設定時のポイントを分かりやすく解説します。

クリニックで電話対応が負担になりやすい理由
クリニックでは、電話対応が単なる連絡業務ではなく、受付業務全体の負担になりやすい傾向があります。
1.窓口対応と電話対応が同時に発生しやすい
受付スタッフは、来院患者の受付、保険証確認、会計、案内などを行っています。そこへ電話が入ると、そのたびに目の前の業務を中断しなければなりません。
患者対応中に電話へ出ると、窓口の待ち時間が長くなることもあります。
2.すぐ対応しなくてよい電話も多い
クリニックへの電話には、今すぐ人が出なくてもよい内容も少なくありません。
たとえば、
- 診療時間の確認
- 予約変更
- アクセス確認
- 営業電話
- 資料送付の案内
などです。
こうした電話までその場で人が対応していると、本来優先すべき窓口業務や患者対応に集中しづらくなります。
3.診療中・処置中は折り返しが適している場合もある
医師や看護師へ直接つなぐ必要がある電話は限られています。
緊急ではない問い合わせであれば、まず内容を確認し、必要に応じて後から折り返す方が業務は安定します。
4.少人数体制では電話専任者を置きにくい
多くのクリニックでは、電話受付だけを担当する専任スタッフを常に置くのは難しいでしょう。
そのため、「すべての電話に人がすぐ出る」前提を見直すことが重要になります。
クリニックの電話一次対応を自動化する基本の流れ
クリニックの電話一次対応を自動化する際は、次の流れが分かりやすく実用的です。
1.診察・窓口対応中に電話が鳴る
まず前提として、クリニックでは電話がかかってきても、毎回すぐに人が対応できるとは限りません。
そこで、「電話が鳴ったらまずAIが一次受付する」流れを作ります。
2.IVRで問い合わせ内容を振り分ける
最初にIVR(自動音声の番号選択)を使って、大まかに電話の種類を振り分けます。
たとえば、
- 予約・予約変更は1
- 診療内容に関するお問い合わせは2
- 健診・予防接種のご相談は3
- その他のお問い合わせは4
といった形です。
これにより、問い合わせ内容を整理しやすくなります。
また、営業電話や業者からの連絡も別ルートに分けられるため、不要な取り次ぎを減らしやすくなります。
3.AIが名前・用件を確認する
IVRの後、AIが発信者に必要な情報を順番に聞き取ります。
たとえば、
- お名前をお話しください
- ご用件をお話しください
- 必要に応じて診察券番号や折り返し希望内容を確認する
という流れです。
一度に多くの情報を求めるのではなく、1つずつ質問した方が、発信者にも分かりやすく、文字起こしの確認もしやすくなります。
4.電話内容を文字起こしする
AIが聞き取った内容を録音し、文字起こしします。
受付スタッフや担当者は、録音を最初から聞かなくても、
- 誰からの電話か
- 何の問い合わせか
- 折り返しが必要か
を素早く確認できます。
5.緊急性がある電話だけ人が対応する
すべての電話をリアルタイムで人が取るのではなく、内容を見たうえで、
- すぐ対応すべき電話
- 後で折り返せばよい電話
- 対応不要な営業電話
を分けます。
これにより、受付スタッフや医療スタッフは、必要な電話だけに時間を使えるようになります。

クリニックで電話一次対応を自動化するメリット
1.受付スタッフが窓口業務に集中しやすくなる
もっとも大きなメリットは、受付スタッフが目の前の患者対応に集中しやすくなることです。
電話が鳴るたびに作業を止める必要が減るため、
- 受付の流れが安定する
- 会計や案内のミスを減らしやすい
- 来院患者の待ち時間やストレスを抑えやすい
といった効果が期待できます。
2.必要な電話を見極めて対応できる
すべての電話を同じ優先度で扱う必要はありません。
予約確認や営業時間案内、営業電話などは、必ずしもその場で対応する必要がないこともあります。
一方で、急ぎの連絡や重要な問い合わせは早めに確認したいものです。
文字起こしで内容を見てから対応できれば、優先順位を付けやすくなります。
3.電話の取りこぼしを減らせる
忙しい時間帯に電話へ出られず、結果的に取りこぼしてしまうケースもあります。
AIが一次受付を行えば、スタッフがその場で電話に出られなくても、名前と用件は残せます。
4.営業時間外の問い合わせも受け付けやすい
クリニックでは、診療時間外にも電話がかかってくることがあります。
営業時間外は自動音声で受付し、翌営業日に内容を確認する運用にすれば、患者から見ても「電話した内容が残る」安心感があります。
クリニックで自動化しやすい電話・人が対応した方がよい電話
自動化を進めるときは、「全部AIで対応する」のではなく、向いている電話と向いていない電話を分けることが大切です。
自動化しやすい電話
- 診療時間の確認
- 予約・予約変更・キャンセル
- 健診・予防接種の問い合わせ
- アクセス確認
- 営業電話や業者からの一次連絡
- 折り返し受付
これらは比較的定型的で、一次受付と相性がよい内容です。
人が対応した方がよい電話
- 緊急性が高い症状相談
- クレームやトラブル対応
- 個別事情を踏まえた詳細な説明が必要な内容
- 医師・看護師の判断が必要な内容
- その場で即時判断が必要なケース
こうした電話は、AIではなく人が対応した方が安心です。
そのため、AIで一次受付したうえで、必要なものだけ人へつなぐ設計が現実的です。

クリニックでIVRを設定する際のポイント
IVRは便利ですが、複雑にしすぎるとかえって使いにくくなります。
選択肢を増やしすぎない
たとえば10個近い選択肢を並べると、患者は途中で何番を押せばよいか分からなくなります。
そのため、まずは3〜5個程度の分かりやすい分岐から始めるのがおすすめです。
用件ベースで分ける
「総務は1」「外来は2」など部署名で分けるよりも、
- 予約について
- 診療について
- 健診・予防接種について
- その他
のように、発信者が理解しやすい内容で分けた方が使いやすくなります。
営業電話のルートを分ける
営業や業者からの電話が多い場合は、あらかじめ別ルートに分けることで、受付スタッフや医師への不要な取り次ぎを減らせます。
AIが聞き取る質問は少なく、分かりやすくする
クリニックで一次受付を行う場合、あれもこれも聞こうとすると発信者の負担になります。
基本的には、
- お名前
- ご用件
- 必要に応じて折り返し希望内容
程度から始めるのがよいでしょう。
もし電話番号が着信情報として取得できるなら、無理に電話番号を口頭で聞かない方がスムーズな場合もあります。
質問の例
- お名前をお話しください
- ご用件をお話しください
- 必要に応じて、折り返しを希望される内容をお話しください
このように短く区切ることで、聞き取りやすくなります。
導入前に確認したいポイント
クリニックで電話一次対応を自動化する前に、次の点を確認しておくと失敗しにくくなります。
1.どの電話が多いか整理する
まずは1〜2週間程度、どのような電話が多いのか整理するとよいでしょう。
- 予約関係
- 診療時間確認
- 予防接種・健診
- 営業電話
- 医療機関や関係者からの連絡
これを把握すると、IVRや会話シナリオを作りやすくなります。
2.誰が通知を確認するか決める
AIが一次受付しても、その後に誰も見なければ意味がありません。
- 受付スタッフが確認する
- 時間帯ごとに担当を決める
- 緊急時だけ別ルートで通知する
など、確認体制を決めておきましょう。
3.緊急性の高い電話の扱いを決める
クリニックでは、緊急性のある電話をどう扱うかが重要です。
すぐ人へつなぐのか、折り返しの基準をどうするのか、事前にルールを作っておく必要があります。
4.実際に電話してテストする
設定後は、必ず実際に電話をかけて確認しましょう。
- 音声案内は長すぎないか
- 分岐は分かりやすいか
- 質問は答えやすいか
- 文字起こしは確認しやすいか
- 通知内容は十分か
といった点をチェックすることが大切です。

AIテレフォニスタを活用したクリニックの電話一次対応
AIテレフォニスタでは、電話への自動応答、IVRによる振り分け、会話シナリオによる質問、通話録音、文字起こし、メール・チャット通知などを組み合わせることができます。
クリニックで活用する場合は、たとえば次のような流れが考えられます。
- クリニックの代表電話に着信
- IVRで「予約」「診療内容」「健診・予防接種」「その他」へ振り分け
- AIが名前・用件を確認
- 内容を録音・文字起こし
- 緊急性がある電話や重要な電話だけスタッフが優先対応
- その他は内容を確認して折り返し
この運用なら、受付スタッフが常にすべての電話にリアルタイムで出なくても、必要な連絡は把握しやすくなります。
まとめ
クリニックでは、診察中や窓口対応中でも電話が鳴り続けることがあり、受付スタッフの負担が大きくなりやすいものです。
そこで、電話一次対応を自動化し、
診察・窓口対応中に電話が鳴る
→ IVRで振り分け
→ AIが名前・用件を確認
→ 文字起こし
→ 緊急性がある電話だけ人へ
という流れを作ることで、すべての電話にその場で人が出る必要を減らせます。
特に、
- 予約や診療時間確認など定型的な電話が多い
- 営業電話や不要な取り次ぎを減らしたい
- 少人数で受付を回している
- 電話対応で窓口業務が中断しやすい
といったクリニックでは、一次受付の自動化と相性がよいでしょう。
大切なのは、すべてをAI任せにすることではなく、「必要な電話だけ人が対応する仕組み」を作ることです。
まずは電話内容を整理し、自院に合ったIVRと一次受付の流れを設計するところから始めてみてください。
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電話をかけるとAIが3つの質問を行います。
1.会社名を教えてください。
2.名前を教えてください。
3.サービス内容についてご意見・ご要望があれば教えてください。
3つ目の質問に回答した後、通話を終了してください。
(※1)通話料がかかります。
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