電話自動応答やAI電話サービスを導入するとき、
「自動音声にすると冷たい印象にならないか」
「お客様が面倒に感じて電話を切ってしまわないか」
と不安に感じる企業も多いのではないでしょうか。
確かに、音声案内が長すぎたり、何度も番号入力を求められたり、用件を伝えても担当者につながらなかったりすると、利用者にストレスを与える可能性があります。
一方で、設計を工夫すれば、自動応答は顧客満足度を下げるどころか、
- 待ち時間を減らす
- 営業時間外でも受付できる
- 担当部署へスムーズにつなぐ
- 用件を確実に残せる
といった形で、電話対応の利便性を高めることもできます。
重要なのは、「自動化すること」ではなく、「発信者が迷わず用件を伝えられる設計にすること」です。
この記事では、電話自動応答が嫌われやすい理由と、顧客満足度を下げにくい音声案内の作り方を具体的に解説します。

電話自動応答で顧客満足度が下がるのはなぜ?
電話自動応答そのものが嫌われるわけではありません。
利用者が不満を感じるのは、電話をかけた目的を達成しにくいときです。
たとえば、次のようなケースです。
音声案内が長すぎる
電話をかけた直後に、会社案内や注意事項、サービス説明が長く流れると、利用者は用件を伝えるまで待たなければなりません。
特に急いでいる人にとっては、数十秒の音声案内でも負担になります。
選択肢が多すぎる
「1番、2番、3番……」と選択肢が増えるほど、利用者は自分がどれを選べばよいか迷いやすくなります。
途中で内容を忘れて、もう一度案内を聞き直すこともあります。
同じ情報を何度も求められる
自動音声で会社名や名前を伝えたあと、担当者につながった際に再び同じ内容を聞かれると、「最初のやり取りは何だったのか」と感じられてしまいます。
人につながる方法が分からない
複雑な問い合わせや緊急の相談であっても、人につながる方法が用意されていないと不満につながりやすくなります。
自動応答で解決できないのに操作を続けさせる
AIやIVRで対応できない内容なのに、何度も選択や回答を求められるとストレスになります。
自動化できる範囲を超えた場合は、早めに有人対応や折り返しへ切り替えることが重要です。
嫌われない音声案内を作る7つのポイント
1.最初の案内を短くする
最も重要なのは、最初の音声案内を短くすることです。
利用者が知りたいのは、
「このあと何をすればよいか」
です。
たとえば、
「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇です。ご用件に応じて番号を選択してください」
程度で十分な場合があります。
会社紹介やサービス説明など、電話対応に直接必要のない情報は省きましょう。
2.選択肢を増やしすぎない
IVRを使う場合は、選択肢を必要最低限にします。
たとえば、
「サービスについては1を、採用については2を、その他のお問い合わせは3を押してください」
という3択程度であれば比較的分かりやすくなります。
一方で、7つ、8つと選択肢が増えると、利用者は途中で迷いやすくなります。
選択肢を減らすことで、操作の負担も軽くできます。
3.質問は1つずつ行う
AI電話で発信者から情報を聞き取る場合は、1回の質問で複数の項目を聞かないことが重要です。
たとえば、
「会社名とお名前とご用件をお話しください」
ではなく、
「会社名をお話しください」
↓
「お名前をお話しください」
↓
「ご用件をお話しください」
と分けます。
回答が短くなるため、発信者も答えやすく、文字起こしの確認もしやすくなります。

4.営業時間を明確に伝える
営業時間外に電話をかけた利用者が、
「今はつながらないのか」
「いつ折り返してもらえるのか」
を判断できるようにしましょう。
たとえば、
「ただいま営業時間外です。営業時間は平日9時から18時までです。ご用件をお話しいただければ、翌営業日以降に担当者より確認いたします」
という案内です。
単に、
「営業時間外です」
と伝えて終わるよりも、次の行動が分かる案内の方が親切です。
5.折り返し対応を活用する
すべての電話をその場で解決する必要はありません。
発信者の会社名、名前、用件を確認して、
「内容を確認後、担当者から折り返します」
と案内する方法もあります。
この方法なら、担当者が別の業務中でも電話を取り次ぐ必要がありません。
利用者にとっても、長時間保留されるより、用件を伝えて待つ方が負担が少ない場合があります。
6.必要な場合は有人対応へ切り替えられるようにする
AI電話やIVRだけでは対応しにくい問い合わせもあります。
たとえば、
- クレーム
- 緊急連絡
- 契約内容の詳しい相談
- 複雑な技術問い合わせ
- 何度も選択肢に該当しない問い合わせ
などです。
このような場合に、
「オペレーターへの接続を希望する方は0を押してください」
といった選択肢を設ける方法があります。
また、すぐに人へつなげられない場合でも、
「担当者より折り返します」
という逃げ道を用意しておくことが重要です。
7.自動応答で聞いた内容を社内で共有する
発信者が自動音声に答えた内容は、その後の対応にも活用しましょう。
会社名、名前、用件などを録音・文字起こしし、担当者へ通知できれば、折り返し時に同じ質問を繰り返す必要がありません。
担当者が事前に内容を確認しておけば、
「〇〇についてのお問い合わせですね」
と会話を始められます。
利用者にとっても、何度も同じ説明をしなくてよいため、スムーズな対応につながります。
自動応答でも「冷たい印象」にしないための工夫
丁寧すぎるより、分かりやすさを優先する
自動音声では、丁寧な表現を重ねすぎると案内が長くなります。
たとえば、
「大変恐れ入りますが、お客様におかれましては、以下の選択肢の中から該当する番号をお選びいただき……」
よりも、
「ご用件に応じて番号を選択してください」
の方が分かりやすいでしょう。
丁寧さは必要ですが、電話では簡潔さも重要です。
機械的すぎる言葉を避ける
「入力してください」「処理します」といった表現だけが続くと、機械的な印象になりやすくなります。
「お電話ありがとうございます」
「ご用件をお伺いします」
「内容を確認後、担当者よりご連絡します」
など、人が受付するときに使う自然な表現を取り入れるとよいでしょう。
待たせる場合は理由を伝える
転送や処理に時間がかかる場合は、
「担当者を確認しております。そのままお待ちください」
など、現在何をしているのかを伝えます。
無音の状態が長く続くと、電話が切れたのではないかと不安に感じられる可能性があります。
【画像挿入3:冷たい印象を避ける工夫の後】

自動応答に向いている電話・向いていない電話
顧客満足度を保つには、何でも自動化するのではなく、適した電話だけを自動化することも重要です。
自動応答に向いている電話
- 代表電話の一次受付
- 営業時間の確認
- 担当部署への振り分け
- 会社名・名前・用件の確認
- 折り返し受付
- 営業電話の一次確認
- 営業時間外の受付
これらは質問内容が比較的定型化しやすいため、自動応答との相性が良いでしょう。
人が対応した方がよい電話
- クレーム
- 緊急対応
- 詳しい商品説明
- 契約条件に関する相談
- 状況によって回答が変わる問い合わせ
このような電話では、相手の話を聞きながら柔軟に判断する必要があります。
AI電話と人による対応を使い分けることで、効率化と顧客満足度を両立しやすくなります。
導入前に必ず実際の電話でテストする
音声案内は、文章を読んでいるだけでは問題に気づきにくいものです。
実際に電話をかけてテストしましょう。
確認したいのは、
- 最初の説明が長くないか
- どの番号を押せばよいか分かるか
- 質問の意味が分かるか
- 同じ説明を繰り返していないか
- 所要時間が長すぎないか
- 人につながる方法が分かるか
- 折り返し方法が明確か
です。
社員以外にも試してもらう
設定を作った本人は、どのような流れになるかを知っています。
そのため、
「次に何をすればよいか分かってしまう」
という問題があります。
サービス内容を詳しく知らない社員や、可能であれば社外の人にもテストしてもらうと、分かりにくいポイントを発見しやすくなります。
顧客満足度を下げないための音声案内チェックリスト
自動応答を導入する前に、次の項目を確認しましょう。
- 最初の案内は短いか
- IVRの選択肢は多すぎないか
- 質問は1つずつになっているか
- 営業時間が分かるか
- 折り返し方法が分かるか
- 必要に応じて人へつなげられるか
- 同じ情報を何度も聞いていないか
- 実際に電話をかけてテストしたか
すべてを自動化することより、発信者が迷わないことを優先するのがポイントです。

AIテレフォニスタで分かりやすい一次受付を作る
AIテレフォニスタでは、自動音声を使って企業への電話を一次受付できます。
IVRによる問い合わせの振り分けに加えて、会話シナリオ機能を利用すると、発信者へ順番に質問できます。
たとえば、
「会社名をお話しください」
「お名前をお話しください」
「ご用件をお話しください」
というように、質問を分けて必要な情報を聞き取れます。
回答内容は録音・文字起こしし、メールやチャットへ通知できます。
担当者は通知を確認したうえで必要な電話だけ折り返せるため、発信者を長時間保留したり、何度も担当者へ転送したりする必要を減らせます。
また、IVRや電話転送を組み合わせることで、
- 定型的な問い合わせは自動受付
- 緊急性の高い電話は担当者へ転送
- その他は内容を確認して折り返し
といった運用も可能です。
電話自動応答を導入するときは、「どこまで自動化できるか」だけではなく、発信者がストレスなく利用できるかを確認しながら設定しましょう。
電話自動応答と顧客満足度に関するよくある質問
自動音声にすると顧客満足度は下がりますか?
必ずしも下がるわけではありません。
案内が長い、選択肢が多い、人につながらないといった設計では不満が生じやすくなります。
一方で、待ち時間の短縮や24時間受付など、利便性を高めることもできます。
IVRの選択肢はいくつくらいがよいですか?
必要最低限にすることが重要です。
問い合わせ内容にもよりますが、代表電話では3〜5程度の分かりやすい選択肢から始めるとよいでしょう。
自動音声では何を聞けばよいですか?
一次受付では、会社名、名前、用件など、対応判断に必要な最低限の情報に絞りましょう。
質問を増やしすぎると、通話時間が長くなります。
必ず有人対応を用意する必要がありますか?
業務内容によります。
その場で有人対応できない場合でも、折り返し受付など、AIで解決できない問い合わせの次の対応方法を用意しておくことが重要です。
まとめ
電話自動応答を導入したからといって、顧客満足度が必ず下がるわけではありません。
利用者が不満を感じやすいのは、
- 音声案内が長い
- 選択肢が多い
- 同じことを何度も聞かれる
- 人につながらない
- 何をすればよいか分からない
といった場合です。
嫌われにくい自動応答にするためには、
- 最初の案内を短くする
- 選択肢を減らす
- 質問を1つずつ行う
- 営業時間を明確にする
- 折り返し対応を活用する
- 必要なら有人対応へ切り替える
- 聞き取った情報を社内で共有する
ことを意識しましょう。
電話対応の自動化で重要なのは、「どれだけ人を使わずに済むか」だけではありません。
発信者が迷わず用件を伝えられ、必要な対応へスムーズにつながることが重要です。
利用者目線で音声案内を設計し、自動応答と人による対応を適切に使い分けることで、電話対応の効率化と顧客満足度の両立を目指せます。
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電話をかけるとAIが3つの質問を行います。
1.会社名を教えてください。
2.名前を教えてください。
3.サービス内容についてご意見・ご要望があれば教えてください。
3つ目の質問に回答した後、通話を終了してください。
(※1)通話料がかかります。
(※)文字起こし、着信通知等の確認をしたい場合は無料トライアルにお申し込みください。(トライアル利用についてはこちら)
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